11月半ば!自宅でできる志望校対策

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中学入試まであと数か月となった11月。少し気持ちが焦ってくるころではないでしょうか。でもまだあと数か月もある!と気持ちを切り替えることも大事なことです。今回はそんな時期に、自宅でできる志望校対策をご紹介したいと思います。

まずは志望校が決まってくるこのころから「過去問演習」をはじめてみましょう。過去問演習は1回だけでなく複数回こなすことが大切。この時期からはじめておけば余裕を持って2周目に入れますね。また、大手塾から時事問題対策のテキストが発刊されるこの時期に、全員が同時期にはじめられる「時事問題対策」も忘れてはいけません。そして最後に一番大切なのが、「苦手単元対策」。今まで受けてきた模試や授業の単元から自分が苦手な単元を洗い出して、徹底的に復習をし、11月中に弱点を克服できると安心です。

過去問演習

栄光ゼミナールが行なった2019年受験生アンケートによると、小学校6年生の夏休みごろまでには受験生の大多数が第一志望校を決めていることがわかります(表1)。11月のこの時期になると、志望校も決まり、そろそろ過去問を解きはじめたい時期ではないでしょうか。過去問を解くときは必ず制限時間を守り、実際の答案用紙を使用して解きましょう。時間配分や答案用紙への慣れ、傾向を知るということが大切です。ホームページからダウンロードするときも実寸サイズにコピーをしてから解くと、本番でも落ち着いて解くことができますよ。

過去問を解いたあとの採点は必ず保護者の方が行ないましょう。子ども自身ではついつい採点が甘くなります。点数で一喜一憂するのではなく、傾向や弱点を知る手助けになるので、振り返りをしっかり行なってください。志望校の出題傾向を知り、頻出の分野・単元、捨て問は正しかったかなどの見直しをしてください。また、間違えてしまったけれど解けそうな問題があると思うので、「これが解けたら合格ラインだね」などと親子で話して、合格をイメージすることも大事です。

【表1】2019年受験生アンケート『第一志望校を決定したのはいつ頃ですか 』(n=332、単一回答方式)[単位:%](出所)2019年受験生アンケート 株式会社栄光 栄光ゼミナール調べ

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過去問演習は一度だけでなく複数回こなすことが大事になるので、今からはじめておけば余裕を持って2周目に入ることができますね。

『中学受験 6年生の親がすべきこと 53の悩みにお答えします』の著者で中学受験算数プロ家庭教師/中学受験カウンセラーの安浪京子氏も下記のように言っています。今がはじめ時ですよ。

大切なのは入試本番にピークを持ってくることです。早々に過去問を全て解き終えてしまうと、12~1月で間延びして失速してしまったり、制限時間と解法スピードの兼ね合い、捨て問を見極めるスキルなどが衰えてしまったりするので、本番1か月前でも、手をつけていない年度の過去問を1~2回分残しておきましょう。

引用:『中学受験  6年生の親がすべきこと  53の悩みにお答えします』 (著:安浪京子、出版:朝日学生新聞社)

この時期からはじめる時事問題対策

この時期にはじめるといって思いつくのが時事問題対策。有名塾の時事問題対策テキストが発売されるのもこの時期です。今年何が話題になったのか、親子で話しながら対策できるのも時事問題ならではです。

時事問題テキストは2冊くらい解くといいでしょう。下記に有名なテキストを列挙しましたので、このあたりから2冊以上に取り組んでみてください。 ふだんから子ども新聞を読んだり、家庭内で時事問題の話題を取り入れておくことも大切です。テレビを見ながら、「WHOの本部ってジュネーブにあるのね」「菅総理って、すがよしひでって名前なのね」などさりげなく話題を振って、時事問題に関心を持たせてみましょう。

苦手単元対策

苦手単元対策に大切なことは、弱点の洗い出し。今まで受けた模試で間違えたところを洗い出してみましょう。また、塾のテキストでわからなくて付箋を貼ってそのままになっているところはありませんか?比較的に余裕のあるこの時期に見直しをして、苦手意識を克服してしまいましょう。

1. オンラインツールの活用

模試は単元ごとになっているので、弱点の洗い出しがかんたんです。そして、自分で貼った付箋はまさに救世主!弱点や復習ポイントの山です。それらを整理するときにぜひ活用してほしいのが『ラコモ・オンライン』。模試の結果を記入することはもちろん、自宅学習スケジュールとして、参考書・単元別にスケジュール管理ができるので、子ども自身でかんたんに管理することができます。学習履歴画面を見れば、実施率や理解率も一目瞭然なので、今やらなくてはならないことがひと目でわかるところもおすすめです。弱点がわかっていると直前の振り返りにも役立つので、弱点をまとめたノートはもちろん、オンラインツールも活用してみてください。

2. 過去問演習と組み合わせれば最強

過去問演習である程度の傾向がわかれば、自ずと志望校における自分の弱点も見えてきます。過去問演習で間違えたところはしっかり復習しましょう。

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まずは苦手単元の克服!~子ども自身の学習管理と保護者の関わり方がポイント

この時期は、志望校に向けた対策を集中的に行なう必要があります。その中で、当然過去問も進めていかなければなりません。ただし、過去問演習のみに時間を費やすのではなく、苦手単元の克服にも力をいれる必要があります。過去問対策を行なう中で志望校の出題傾向を確認し、頻出の分野・単元はあるのかなどを分析してください。過去問にはどの分野をどんな風に勉強すべきかのヒントが詰まっています。過去問に取り組む際には、出題形式・出題傾向の分析、時間配分や捨て問等の取捨選択が適切だったか、解く順番に問題はなかったかなどの見直し・振り返りをしっかり行ない、本番の試験の答案づくりを意識して臨んでください。

時事問題についても、志望校の過去問から時事問題の出題頻度や出題傾向を確認し、志望校の問題形式に対応できるよう対策を講じる必要があります。 また、その際に大事なのが保護者の関わり方です。株式会社朝日学生新聞社が読者の保護者らに行なった「2019年度 志望校選びや子育ての工夫」アンケートによると(表2)、中学受験を意識してから、子育てで工夫したことを選ぶ質問(複数回答)では、「新聞を読ませる」が67.6%と最も多く、時事問題対策への関心が伺えます。

「スケジュール管理(48.2%)」、「計算など算数の反復演習(51.3%)」なども半数近くの保護者が工夫していたと回答しており、これらをオンラインツールを使用して子ども自身で管理できるようになれば、保護者のみなさまはよりお子さんの「食事」や「体調管理」に重点を置くことができるのではないでしょうか。

【表2】2019年度 志望校選びや子育ての工夫 アンケート『中学受験を意識してから、子育てで工夫したこと』[単位:%] (出所)2019年度 志望校選びや子育ての工夫 アンケート 株式会社朝日学生新聞社(朝日小学生新聞の読者の保護者らに実施した調査)

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「親子のコミュニケーション(34.7%)」も見逃せません。『中学受験 大学付属校 合格バイブル』の著者野田英夫氏は親子の何げない会話があることが肝心と言っています。

もちろん、その過程で親子の何げない会話があることが肝心です。たとえば「お店で食べると10%の消費税がかかるから、8%で済むテイクアウトにしようか」など、実生活の中で「消費税アップ」の知識を得ることができれば、受験間際の年末に各塾から販売される「今年の重大ニュース」をわざわざ暗記する必要もなくなります。

引用:慶應の中学入試では「もやし1袋」の値段が問われる(ダイヤモンドオンライン)

また、中学受験専門のプロ家庭教師集団「名門指導会」の原 章浩氏は、塾の教える技術で補えないこの「社会について教えること」こそが、お父さんの大事な役目だと下記のように言っています。

よいニュースも、悲しいニュースも現実社会で起きていることだということを伝え、その上で小学生の子どもにもわかるように説明をしてあげたり、「これについてどう思う?」と親子で意見を交換したりする。こうしたやりとりが、子どもの興味を広げ、世の中に関心を持つことへとつながるのです。

引用:【中学受験】成功を導く父親の役割「中学受験、大人の会話に首をつっこめる子が強い理由」(WEDGE Infinity)

親子のコミュニケーションを忘れずに、この時期ならではの「自宅でできる志望校対策」に取り組んでみてください。

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