取材日:2017年2月25日
インタビュー:一橋大学社会学部1年生 仲二見篤さん
インタビュアー:教育図鑑編集部 田口亮太
田口:まず自己紹介をかねて、お名前と通っている大学名と学部をお願いします。
仲二見さん:仲二見篤です。大学は一橋大学、学部は社会学部です。
田口:将来どういった職業に就きたいとか、夢はありますか。
仲二見さん:特に決まった職業に就きたいという希望はまだないんですが、楽をして生きようということではなく、やりがいがあって頑張れる職業に就きたいと思っています。
田口:一橋大学を志した理由はなんですか?
仲二見さん:まずはこの高校に近いこと、国立の環境が好きであること。あとは一橋大学という目指しがいのある学校であること。それが志望した動機です。
田口:高校から近いと、様子を見たりするんですか?学校に行くといった交流はありますか?
仲二見さん:交流はなかったですけど、登下校の際などに見ることはよくありました。ですから学生の方や学校の雰囲気を日々感じてはいました。
田口:最近はまっていることや趣味を教えてください。
仲二見さん:大学で男子ラクロス部に所属しています。大学から始めた新しいスポーツなので、今はそれを頑張ってやっています。
田口:活動の頻度はどれくらいですか。
仲二見さん:基本的に週5回です。
田口:月曜から金曜?
仲二見さん:いや、平日に2回オフの日があって、土日は基本的に活動します。
田口:中学や高校では何部でしたか?
仲二見さん:中学高校を通じて野球部に所属していました。
田口:大学では野球部に入ろうとは思わなかった?
仲二見さん:迷ったんですけど、新しいことを始めてみようと思いました。
田口:今度は中学受験についてです。桐朋中学校を志望した理由を教えてください。
仲二見さん:僕は実は、同じ敷地内にある桐朋学園小学校から持ち上がりで入学したんです。その小学校に6年間通っていて、そのまま中学校に進学したいと思えました。それが一番の志望理由です。
田口:小学校を受験したいとか、桐朋小学校に行きたいというのは自分からですか?
仲二見さん:いや、まだそういうことを考えられる年齢ではなかったので、小学校に関しては両親の意向が強いと思います。
田口:なるほど、中学進学時にほかの学校は受験されてないんですね。
仲二見さん:はい、してないです。
田口:小学校の受験時は、ほかに受けた学校はありますか?
仲二見さん:近くにある国立学園とか早稲田とかです。
田口:小学校に入る前と入ったあとで、学校に対する印象の変化はありましたか。
仲二見さん:小学校のときは特になかったです。それまで幼稚園で楽しく遊んできて、小学校に上がってもそのまま自由に楽しく遊べる環境だったので。
田口:じゃあ中学校を外から見ていて感じていたものと、実際に中学校に入ってみて違ったところがあれば教えてください。
仲二見さん:小学校のときは共学だったのが中学校から男子だけになります。先生も小学校は気安い感じですけど、中学校になると大人の付き合いと言いますか、少し厳しさも出てきます。そういう男ばかりの大人の世界に入ったんだという気持ちで、入った直後は少し緊張もしました。そこが小学校のときとは違うと思った点です。
田口:先生の生徒に対する接し方が違う?
仲二見さん:そうですね、やっぱり少し大人の対応になるので。
田口:学校のいいところを教えてください。
仲二見さん:ほかの学校を経験してないのですけど、優しい先生が多いところです。授業などでも知識を与えるに止まらず、接していて温かい方が多いと感じました。そこが一番いいところだと思います。
編集部:その温かみを象徴するエピソードは何かありますか。
仲二見さん:具体的にはちょっと思いつかないんですが、授業内外問わず会話が多いです。
編集部:先生から声をかけてくれるんですか。
仲二見さん:そういう場合も多いです。
田口:中学校3年間で一番頑張ったことを教えてください。
仲二見さん:野球部を一番頑張っていました。
田口:部活は中学と高校とで繋がっていますか?
仲二見さん:はい。ただ一回中学校の部活が終わると期間が空くので、新しい部活にシフトチェンジする人もいます。でも、基本的には一続きなイメージです。
田口:そのまま同じ部活をやる人が多いんですね。高校の先輩からも指導を受けるんですか?
仲二見さん:いや、交流はあまりないですね。使ってるボールとかも違いますし。
田口:見ることはできる?
仲二見さん:そうですね、それぐらいです。
田口:野球部は上下関係ありますか。
仲二見さん:敬語とか挨拶とか、基本的なところはもちろんきちんとやってます。でも厳しい上下関係とか先輩が絶対だとかは、僕はあまり感じなかったです。わりとフレンドリーなつき合いという印象でした。
田口:中学校3年間頑張ったのが部活動。では高校で頑張ったことはなんですか?
仲二見さん:高校はより一層、部活一色で頑張りました。同じ答えで申し訳ないんですけど。
田口:いつまでやりましたか?
仲二見さん:最後の夏の大会が終わるまでなので、高校3年生の8月初旬ぐらいです。
田口:ギリギリまでやって。そこからは勉強に切り替える感じですか。
仲二見さん:そうですね。
田口:この学校に入って変われた部分はありますか。
仲二見さん:小学生に比べると、部活という頑張るべきことが中学高校にはあるので、その頑張るべきところをしっかりと頑張りきることができるようになったと思います。
田口:部活は厳しかったんですね。
仲二見さん:そうですね、はい。
田口:辛かったことや挫折した経験はありますか?
仲二見さん:中学のときは野球部で頑張ってきたんですけど、なかなか思うように結果が出なくて。最終的に中学3年の最後の大会ではレギュラーではなかったんです。頑張っても成し遂げられない、達成できないというところが、一番辛かったことです。
田口:中学校の友人とは今でも仲はいいですか?
仲二見さん:はい。中学のメンバーが変わらずそのまま高校に持ち上がるので、当然仲もいいです。大学に入った今でもたまに会って、ご飯を食べたり遊びに行ったりしています。
田口:中学時代は一日にどれくらい勉強していましたか。
仲二見さん:一日に平均して約1時間ぐらいだったと思います。
田口:休日にはどれくらいですか?
仲二見さん:休日も変わらないと思います。
田口:高校はどうですか?
仲二見さん:休日も含めて平均して、2時間くらいにはなったと思います。
田口:高校の部活を引退してからは、受験勉強をどれくらいやりましたか?
仲二見さん:学校があるときは4、5時間。休日は8~10時間くらいは勉強していました。
田口:中学校で一番好きだった授業を教えてください。
仲二見さん:一番好きだったのは歴史です。小学校のときから歴史マンガとかを読むのが好きで、興味がありました。
編集部:歴史マンガというと?
仲二見さん:「まんが 日本の歴史」です。よく読んでいました。
編集部:歴史の授業で、なにか記憶に残っていることはありますか?
仲二見さん:僕は歴史のマメ知識的な、細かい知識が好きなので、そういうところを教えてくれる授業だと興味が湧きますね。
田口:一番好きだった先生を教えてください
仲二見さん:中学の最初の担任だった有村先生です。入学にあたってちょっと緊張感があった中、有村先生はとても優しくて、緊張感をずいぶん和らげてくれました。
田口:そうやって和らげてくれるのは、先生が持ってる雰囲気ですか?
仲二見さん:それもあります。普段から優しい感じの出ている先生なので。
田口:有村先生のことで今でも覚えてるような出来事はありますか?
仲二見さん:大学受験でのことなんですけど、塾では小論文の対策をしていなかったので、国語科の有村先生に相談に行ったんです。そのときも親身に丁寧に見てくれて、ただ添削するだけではなくどういうところが良い、悪いと直接マンツーマンで教えてくれたりしました。正直小論文の対策に関しては有村先生に教わったぐらいなんですけど、無事にその試験も合格でき ました。だから先生にはとてもお世話になりました。
田口:小論文は得意だったんですか?
仲二見さん:長い文章を書く問題はあまり得意ではなかったです。それがすごい力がついたと思います。
編集部:どういうふうに小論文が得意になるんですか?
仲二見さん:先生に教わりながら読んでいくと、文章の理解度が高まってきました。そこでテクニックとか細かい技術とか難しいことはあまり考えずに、与えられた文章を丁寧に読んでいき、理解して問題にあたることだと思います。
編集部:有村先生もそうおっしゃってました?
仲二見さん:そうおっしゃっていたか定かではないんですけど、教わる中で僕はそう感じました。
編集部:どの先生もそんなふうに丁寧に見てくれるのですか。
仲二見さん:僕はわからないことがあると意識的に職員室に行って先生に聞くタイプだったんですけど、どの先生も本当に、例えば立ったままではなくて座ってじっくり教えてくれました。そういうところで親身になってくれた先生が多かったです。
編集部:職員室の中に椅子があるの?
仲二見さん:椅子もありますし、隣の先生のが空いていればそこに座らせてくれます。
編集部:相談室とかいっぱいありますね。そういう場所も使いました?
仲二見さん:はい。
編集部:ほかの生徒さんたちもそういうことはありましたか?
仲二見さん:そういうところで話をしてる友達はよく見ました。
田口:学校への満足度を5段階で表すといくつになりますか。
仲二見さん:5です。
田口:理由を教えてください。
仲二見さん:中学高校を通じて、部活と勉強を両方ともとても頑張れたと思っているので、中高校生として頑張るべきところを頑張らせてくれたところがまず一つ。また同時に部活も勉強も結果を出すことに特化しているわけではなくて、比較的のびのびと日々の生活ができたこと。のびのびさせてくれたと思うので、そこにすごく満足感を感じています。
編集部:この学園を一言で表すと「のびのび」かな?
仲二見さん:そう言ってもいいと思います。
編集部:みんなそうですか?
仲二見さん:そういう人が多いと思います。
編集部:のびのびってなかなかできないと思います。それを作れる理由は何だと思いますか?環境なのか、人なのか。
仲二見さん:両方あると思います。ちょっと言い表し難いですけど。
編集部:よく企業風土とかでも、のびのびとした社風って言いますよね。でもそう言ってるところはのびのびしてないんですよ。
仲二見さん:そういうものですか(笑)。
編集部:そういうものです(笑)。だけど組織を構成している人たちが、のびのびしてるって自発的に言える。そこには何かあるんだろうな。
仲二見さん:勉強にしろ何にしろ、強制されることが少ないです。
編集部:そうなんですか。進学率高いのに。それでもみんな勉強するんだ?
仲二見さん:そうですね、勉強はみんなしてると思います。
編集部:そういう人たちを採ってるのかな(笑)。
仲二見さん:課題をたくさん出して「やれ!」っていうことはあまりなかったです。
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